西日本金網協会は金網を通じて豊かな未来をつくります


金網の種類と製品


「網」は、もともと竹や蔦など有機性材料を使って鳥・魚などを捕える、運ぶ、飼う道具として「食」の分野に深くかかわってきましたが、金属の出現により、用途は「住」の生活分野の中に次第に浸透してきたといえます。 当協会会員各社が製造している金網は、ひし形金網クリンプ金網きっ甲金網織金網蛇籠等に大別できます。

ひし形金網は、主にフェンスに使用されているほか、防球ネット、養殖用、落石防護柵、網コンベヤーなど、工業・農林水産・畜産施設用にも使われています。中でも河川工事、水制工事、護岸工事や法面工事など、自然環境保護を目的に使われる蛇籠の大半がひし形金網です。

クリンプ金網は、餅焼き、魚焼き、くず籠など家庭で使われているほか乾燥、防塵、各種機械の危険防止用、コンクリートの補強材、公園のフェンス、倉庫棚、パーテーション、装飾に、その用途は広範囲にわたっています。

きっ甲金網は、隣接する線をねじり合わせて網目を六角形、つまりきっ甲状に形づくったものです。金網の中でも最も歴史は古く、一般にも広く親しまれています。
古くは、餅・魚焼き網、鳥籠などに使われてきましたが、このほか養鶏用、さらに養兎用、また、その優れた作業性から建築現場の危険防止用網としても使われています。

織金網は、着物の生地を作り出す機(はた)織りと同じ要領で手作業により作られたのが始まり。一般に使われるようになったのは、金網織機が輸入され、国産機が開発されてから今では、製紙用、ふるい、防虫網、製粉用、工業用のフィルターなどその用途は広い。さらに、高精度、高密度な生産が可能になったため精密フィルター、電磁波シールド、自動車のエアーバックなどにも使われています。その用途に応じて織り方も平織、綾織、畳織があります。

じゃかご(蛇籠)は、古くから河川工事、道路工事などに欠かせない資材として使われていた代表的な網製品。近年まで形は丸胴が主流でした。現在は角形が主流。ここ数年自然環境保護の面から河川改修、法面工事の採用が目立っています。主流はひし形金網ですが、最近ではきっ甲金網製も一部あります。


円筒形じゃかご

角形じゃかご


デミスターは、衣服のニット製品と同じようによこ編み機で網目を作り出す。構造的には大きな空間容積があり、耐熱性、耐食性に優れているためガス清浄装置、蒸気分離器、脱臭装置、蒸留装置などに広く使われている。

ワイヤーベルトコンベヤーは、加工製品の工程間の搬送、移動に利用が広がっています。ひし形金網のものと同じ形状のスパイラルワイヤー。熱処理や乾燥工程を伴う食品加工業や金属熱処理、洗浄処理がともなう工業品加工業で利用されている。

網を利用した加工品〈飾り棚、鳥かごなど家庭日用品〉は数多い。